鶴吹の気持ち

第6回東日本学校吹奏楽大会 銀賞 《10月7日》

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■真心で演奏し続けた「海鳴り」で、ついにこの舞台に立った
 10月7日、宮城県仙台市泉文化創造センターで行われた第6回東日本学校吹奏楽大会で、鶴ヶ島中学校吹奏楽部は「コンクール部門 中学校の部」で銀賞を受賞しました。
 この大会は、北海道、東北、東関東、西関東、東京都、北陸それぞれの地域からの代表23チームが一堂に会する実質的な全国大会。どのチームも、地区大会から勝ち進んできた高いレベルの演奏力を持っています。
 鶴中吹奏楽部は、西関東代表という重圧のなか、地区大会から心を込めて演奏し続けてきた「海鳴り」を堂々と披露。普段とはまるで別人のような真剣な表情で、まばゆいばかりの音を紡ぎ出しました。
 こうした集中力の醸成は、3年前に外部指導者として、そして鶴中吹奏楽部のOBとしてのプライドを秘めてやってきた齋藤恭央さんの熱意ある指導によるものです。その気持ちによりよく応えようとする生徒たちの心が、純粋な演奏表現に結びついたのでしょう。
 演奏が終わり、応援に駆け付けてくれた先輩たちとともに達成感の余韻に包まれました。
  それまで荒れ狂っていた風雨がうそのように晴れ渡った秋空に、部員たちのすみきった心が吸い上げられていきます。

地区大会から東日本まで「鶴吹」完全燃焼の足跡(部員からのコメント付き)

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■8月3日 第47回埼玉県吹奏楽コンクール西部地区大会【金賞
所沢市民文化センター
絶対に県大会に行きたい!
昨年涙をのんだ先輩たちのためにも努力を重ねた結果、念願の「金賞1位」で地区大会を通過。この感動を得られたのも辛い時期を乗り越えてくれた先輩たちのおかげです。

■8月11日 第47回埼玉県吹奏楽コンクール【金賞】
さいたま市文化センター
念願の目標達成!
演奏を終えた時、審査結果が全く気にならなくなったほど達成感と充実感で満ちあふれ、自然と涙が流れてきました。
1年生のとき「3年目で関東!」と語ってくれた齋藤先生の目標を達成することができ、今まで経験したことのない大きな喜びを分かち合いました。


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■9月9日 第12回西関東吹奏楽コンクール【金賞】
 新潟県民会館
ピンチはチャンス!
 練習時間と場所の制約、楽器不足という悪条件を跳ね返し「短時間集中・成長」「ピンチはチャンス」を合言葉に頑張った夏。
 目標の「銀」を超えて「金賞2位」!発表の時のあの歓声と感動は絶対に一生忘れません!

■10月7日 第6回東日本学校吹奏楽大会【銀賞】
 仙台市泉文化創造センター
完全燃焼!
 あいにくの荒れた天候にも負けない、完全燃焼の演奏ができました。
 土砂降りのなか楽器を搬出するため大人の方々がずぶ濡れになって作ってくれたブルーシートのトンネル、演奏が終わりロビーに出てきた部員たちを立派な横断幕を張り待っていてくれた卒業生の皆さん、ご協力・応援をいただいた地域の皆さん、いつも励まし温かく見守ってくれたお父さんお母さん、そして人として・演奏者として育ててくれた齋藤先生、すべての人に心からの感謝を込めて演奏できました!

約7分の演奏に込められていた鶴吹の気持ち

 これらは、「吹奏楽コンクール東日本大会のしおり」の裏面に書き込まれた生徒たちの本音です。そこには、10代の生徒たちが東日本大会という大きなステージで感じていた「鶴吹」への熱い思いと、感謝が込められていました。

■涙がでそうになるくらいできた!(パーカッション・3年)
■今回は今までやってきた中で一番一体感がある演奏で、とても心に残るものがありました。
 引退の前に本当によい演奏ができてよかった。(フルート・3年)
■個人的に言って一番うまくいった演奏でした。
 とても楽しくて、演奏中に笑いそうになるほどでした。(クラリネット・2年)
■正直なところ銀は悔しかったけど何より東日本大会に出られた事がすごく嬉しかった。
 メンバーがそろって海鳴りを演奏できて本当に楽しかった。
 高校に行っても、大学に行っても、社会人になっても吹奏楽はやめられないなと強く実感した。(トロンボーン・3年)
■みんなが一つになって最高の「海鳴り」が演奏できてよかったです!(クラリネット・3年)
■悔いの残らない演奏だった。
終わったあとのすがすがしい気分は一生忘れられないと思う。
パーカスのアンサンブルの時に泣きそうになってしまった。(ホルン・3年)
■今までで一番楽しく吹けた。自然に笑顔が出ちゃうほど。
 鶴吹(齋藤組)サイコーって思えた。
 今までにないくらいノンミスでした。というよりミスに気付かないほど楽しかったのかも。
 やはり東日本レベルになるとみんな色々なドラマを持っていてそんなドラマが伝わってくる演奏は心に響きました。(トランペット・3年)

■来年は東日本を金賞で終わって、OBやOGの先輩方を泣かせたい。(ホルン・2年)
■本番の演奏はとても楽しく、吹いている時、本当に本当にみんなの息がぴったりだなあと思っていました。
 私の人生最高の7分間でした。(クラリネット・2年)
■初めて「くやしい」の気持ちが入った涙を皆で流しました。(チューバ・2年)
■この銀賞は、今まで辛い時を過ごしてくれた先輩方が私たちに残してくれたもの。
 東日本大会まで連れてきてくれた3年生の気持ちをむだにせず、来年につなげていきたいです。
 引退された先輩方が胸を張って鶴吹のことが言えるようにもっと頑張りたいと思います。(フルート・2年)
■来年への目標が出来てとても待ち遠しくなりました。(トランペット・2年)
■先輩に「来年は絶対に金賞を取ってね」と涙ながらに言われて、私たちは来年初めてのコンクールなのだと自覚しました。
 絶対に感動できる演奏をしたいなと思いました。(ユーフォニウム・1年)

■先生が指揮台に立ったときにはもうすでに感動してた!
 今回7分間は今までで一番海鳴りを味わえたし長く感じた。演奏に悔いはない。
 来年は金賞をとって欲しいな。1・2年生ファイト!(クラリネット・3年)

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金の千羽鶴

出発前に保護者の方々から
「金の千羽鶴」が!
嬉しいサプライズに感激。

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先輩と横断幕

精一杯の演奏を終えた部員たちを
ロビーで迎えたのは、立派な横断幕を
携えて応援に駆け付けてくれた先輩
たちだった。
達成感に加えて、先輩の真心に接した
部員たちには、こみあげる涙をこらえる
理由はなかった。

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最後の報告

授賞式後、応援に駆け付けてくれた
保護者に報告会を行った。
達成感や金に届かなかった悔しさなど
様々な感情が入り混じりざわめいた
雰囲気のなか、齋藤さんは卒業生が
作った横断幕を掲げた。
そこにいたすべての鶴吹関係者の
心が安堵した瞬間だった。